高知県の土佐塾中学校・高等学校で10代のデジタルエチケットプログラムを実施
2023年6月30日に土佐塾中学校・高等学校の中学1年生に、探究の授業時間を使って10代のデジタルエチケットプログラムを受講していただきました。
10代のデジタルエチケットプログラムを受けていかがでしたか?
【生徒の感想】
今日のプログラムは、まず授業として楽しかったです。普段から、自分で動画を投稿する際に音楽や映像を他の人のものを使わせてもらうことがあるので、著作権は注意しているトピックでした。
無断転載などで違反すると、罰金があるということは知っていたので、サイトの契約違反にならないように使っていいものなのかをしっかり確認するようにしています。気をつける意識は普段から身についていたと思いますが、勘違いや読み間違いで間違えてしまうこともあると思ったので、改めて規約について確認し直そうと思えることができました。これからも気をつけて取り組んでいきたいです。
【先生の感想】
「著作権」という言葉を聞くと、これまでどちらかというと「怒られないために、どうルールを守ればいいのか?」という思考になっていました。またルールと聞くと、どこかに正解があってきれいな線が引かれていて、超えたらアウト、越えなければセーフというものであるような気がしていました。しかし、今回の授業の中のワークをする中で、私たちが直面しているのは、そんなに白黒はっきりとしたものではなく、もっと複雑なものなのかもしれないという気づきをいただきました。
悪意がある場合というのは、ある意味わかりやすく価値判断ができます。誰かをだまして自分が儲けてやろうというケースであれば、むしろシンプルです。「こういうのってだめだよね~。」という話も腑に落ちやすい。しかし、誰にも悪意がなくても、むしろ善意の塊がまわりまわって意図されていない問題を引き起こしている場合というのがあることを今回の授業で学びました。
まわりまわって引き起こされている問題は、当然ながらその距離に比例してシンプルな解決法などありません。著作権という概念の周りにはそんな光景が広がっているんだということは私にとって大きな気づきでした。でも、だからこそきちんと目を凝らして全体を見つめ、対話することを通して自分の認識を広げていくことが大切で、それはきっと人が集まっておこなう「授業」という行為の本質なんだろうと思いました。