2024.10.01

城北埼玉中学・高等学校で10代のデジタルエチケットプログラムを実施

2024年10月1日に城北埼玉中学・高等学校の高校1・2年生に10代のデジタルエチケットプログラムを受講していただきました。

10代のデジタルエチケットプログラムを受けていかがでしたか?

【生徒の感想】

自分の身近なところで著作権侵害が行われているという事実に衝撃を受けました。また、自分がこれまで書いた作文なども著作物になり得るということを知り、いざという時のために対策をしておいた方がいいという点が強く印象に残りました。

これまでも著作権や著作権侵害について考えたことはありましたが、ここまで多くの種類の著作権侵害があるとは思っていませんでした。違法サイトでまとめられている作品があることは認識していましたが、それ以外の面でもいろいろな侵害があることを知って驚きました。

アイさんトムさんのストーリーからは、著作権侵害をする側にもいろいろな事情や考えがあり、加害者、被害者という関係だけではなく複雑な問題が関わっていることに気づきました。人の感情や想像力が関わる問題だからこそ、こういった複雑な状況が起こるんだと思いました。

普段見ているYouTubeなどでも私がよく見るアニメの一部シーンが無断転載されているのをよく見かけますが、それらは明らかに許可を得ていないと思われるものが多いです。だからこそ、極力そういった動画は見ないようにしていますし、利用者としては報告できるサービスがあるので、それを活用すべきだと思います。今回の授業を通じて、著作権侵害についてもっと意識して、当事者意識を持つことが大切だと改めて感じました。

城北埼玉中学・高等学校の得能 仁さん

【先生の感想】

新自由主義が自由競争を加速させているように、デジタルもまた自由なプラットフォームが提供され、多様な情報や意見が飛び交っています。しかし、現状のネット社会における「自由」は、まだまだ無秩序であることも多いと感じます。そんなデジタル社会に身を置く私たちにとってデジタルエチケットやデジタルシチズンシップを考えることはとても重要です。これらはデジタル社会での公共意識を高め、他者を尊重し、秩序を保つためのガイドラインとなるのではないかと思います。

著作権と文化についてのお話では、多くの生徒が考えさせられたのではないかと思います。過去の文化を学び、継承し、そして新たな文化を創造し発展させる。これらを守るのが著作権であることは今までにない考え方でした。また、著作権を侵害してしまうと創造者に適切なインセンティブが与えられなくなってしまいます。文化と経済は切り離せない関係にあるのかもしれません。しかし、まず初めに寄り添うべきはそこにいるヒトであり、そのヒトに対する「思いやり」であるといった倫理的メッセージが今回の授業には込められていたような気がしています。

今後さらに生成AIが発展し、デジタル世界と現実世界がシームレスに融合すると言われているWEB4.0の時代を生きていくためにも、今回いただけた機会はとても貴重なものだっと感じています。ありがとうございました。

城北埼玉中学・高等学校 フロンティアコース主任 南部 大輔先生